ガソリンや灯油の防火上の注意点
ガソリンと灯油の危険性
ガソリン
ガソリンは、揮発しやすい特有の臭気を持つ液体で、引火点はー40℃以下と極めて引火しやすい物質です。
蒸気比重は、3~4と空気より重く低所に滞留しやすいため、蒸気を滞留させないようにしなければなりません。
また、蒸気は、わずかな静電気でも引火することがあります。
容器を地面に直接置くなど、静電気の蓄積を防止してください。
灯油
灯油の引火点は、40℃以上で、常温(20℃)では引火の危険はありません。
しかし、加熱等により液温が上昇して引火点以上となると、ガソリン同様にわずかな点火源で引火する危険性があります。
また、静電気を蓄積しやすい性質があるため、液温が引火点以上の時や霧状になっているときは特に注意が必要です。
ガソリンと軽油の性状
性状 | ガソリン | 灯油 |
比重 | 0.65~0.75 | 0.8 |
蒸気比重 | 3~4 | 4.5 |
沸点(℃) | 40 | 145~270 |
引火点(℃) | -40以下 | 40以上 |
発火点(℃) | 300 | 220 |
燃焼範囲(vol%) | 1.4~7.6 | 1.1~6.0 |
ガソリンや灯油を入れる容器
ガソリンや灯油を入れる容器は、消防法令により一定の強度を有するとともに、材料により容量が制限されています。
特に、灯油用ポリ容器(20ℓ)にガソリンを入れることは非常に危険ですので行わないでください。
主な容器の容量制限
容器 | ガソリン | 灯油 |
プラスチック製容器 | 10ℓ以下 | 30ℓ以下 |
金属製容器 | 60ℓ以下 | 60ℓ以下 |
金属製ドラム | 250ℓ以下 | 250ℓ以下 |
KHKマークとUNマーク
KHKマークは、消防法に基づいた試験確認が行われ、これに合格した容器に表示されます。
UNマークは、消防法の基準をクリアする国際規格の検査を受け、これに合格した容器に表示されます。
※適合品は、上記マークの表示がある容器に限りません。
ガソリンスタンドで購入する際の注意点
ガソリンスタンド従業員の注意点
危険性の周知と容器の確認
ガソリンや灯油を容器に入れる際には、利用客に対し危険性を周知するとともに、容器が消防法令の基準に適合していることを確認してください。
セルフスタンドにおける監視体制
セルフスタンドでは、利用客が自らガソリンを容器に入れることはできません。
利用客が自らガソリンを入れることがないよう、十分監視するようにしてください。
ガソリンスタンド利用者の注意点
◆ガソリンや灯油の買いだめは極力控えてください。
◆消防法令の基準に適合した容器で購入してください。
◆セルフスタンドでは、利用客が自らガソリンを容器に入れることはできません。
本人確認及び使用目的の確認
令和2年2月1日から、ガソリンスタンドにおいて、携行缶でガソリンを購入する際に、本人確認、使用目的の確認が消防法令で義務付けられました。
購入に際して、従業員が確認されますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
容器に入れて保管する際の注意点
ガソリンや灯油の保管
ガソリンの保管
ガソリンは、火災の発生危険が極めて高く、火災が発生すると爆発的に延焼拡大するため、容器に入れたまま保管することは極力避けてください。
灯油の保管
灯油は大量に保管すると、火災の発生危険が高まるとともに、火災が発生すると大規模な火災となる危険性が高いため、大量に保管することは極力避けてください。
リーフレット ガソリン携行缶を正しく使う6つのポイント(危険物保安技術協会)(PDF)
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